「君はどう老いるか」はサラリーマンの第2の人生でいかに自分に用意された使命を見つけるか、について語っている。

定年後の生活を手っ取り早く解決する、と言う本はニセモノ。老後の人生の充実はその意味をじっくり振り返るところから。そのための本を読もう。

サラリーマンとして過ごす人生は7.7万時間。定年後の人生は6.7万時間。ほぼ一緒だが、実際は定年後の方が経験も知識もあるのだから、サラリーマンの時より充実しないとおかしい。

そのポイントは、自分の人生に与えられた「使命」をいかに早く気づくか、だ。

そのヒントはどのようなサラリーマン人生を送ったかにある。一度、サラリーマン生活40年で身に付けたスキルを棚卸をしてみよう。経理、労務、営業、総務、マーケティング、企画力、交渉術。実はたくさんのスキルを身に付けていたと知るだろう。

世の中にはそのスキルが不足して困っている人や団体がたくさんある。その人たちのために自分のスキルを使うことを考えよう。

たとえば寄付が集まらないで困っているNPOがある。関連する企業を虱つぶしに営業して寄付を獲得したら?小さなヘルパーステーションで事務の仕事を肩代わりしてあげたら?それは自分が学んだスキルを人のために生かすことだ。

その時初めてあなたは「自分が人の役に立てる」ことを実感するだろう。そして思うはずだ。

「もしかするとサラリーマン生活の40年は、このための準備期間ではなかったか」

つまりそれがあなたを待っていた「使命」だ。その発見はあなたの人生の残りの何万時間を間違いなく、無駄なおしゃべりをしたり、好きでもない野菜作りをするよりも遥かに充実させるだろう。
「君はどう老いるか」のテーマは、沢田研二、郷ひろみの「老い方」を述べながら、平凡なサラリーマンの「老い」における「使命」の発見を追ったものだ。定年で本を読むならこういうものを選んで、「何をするか」ではなく「どう生きるか」を考えよう。

「君はどう老いるか」の3人の「老い方」読んで、定年後の人生を無駄に過ごしているあなたは何に気づくか。



  • 郷ひろみの場合

    郷ひろみは「老い」を拒否する「老い方」をしている。

    66歳の今も30代のスタイル、踊り、ルックス、歌唱をまるでアスリートのようなストイックなトレーニングによって維持している。それもこれも、自分の50~60代のファンの前で「30代の郷ひろみ」が「80年代風のノリの曲を歌い」「足を高く上げて」踊る姿を見せ、自分もひと時20代に戻ったような気にさせる、というイリュージョンを提供することが彼の選んだ「使命」だからだ。

    だから、本当は懐メロ歌手なのに「歌謡曲の王道を行くためにいつも最新の情報を取り入れている」と架空の「今の」歌手を演じている。

    アルバムはもう10年以上出していないが「現役証明」として年に1枚だけシングルを出す。

    もしかすると顔にも美容医療?

    そしてその架空の「郷ひろみ」とリアル郷ひろみをそっくりにするために「23時間55分郷ひろみ」だと宣言し、厳しいトレーニングに耐えている。

  • 沢田研二の場合

    沢田研二は郷ひろみとだいたい絶頂期が10年ずれている。つまり10年の間隔を置いて2人ともトップアイドルだったわけだ。

    しかし一方で今の沢田研二は「老いることは美しい」と言って、白髭、白い蓬髪、肥満した腹でステージに立っている。まさに73歳そのものだ。

    しかしステージで歌う曲は「勝手にしやがれ」などの懐メロ以外に半数は「売れなくなってから自分で詞を書いた」内省的なものばかりだ。そして9条改正反対の曲も歌う。

    東日本大震災発生以降、犠牲者の鎮魂のためのミニアルバムを8年間毎年3月11日にリリースし続けた。

    つまり郷ひろみが「ファンが望む郷ひろみを演じる」老い方をしているのに対し、「自分がありたい姿を隠さずに見せる」老い方をしているのだ。

    その「自然さ」が沢田研二の「老い方」であり、まさに老荘思想そのものである。

    その潔さは、確かに73歳の彼の姿を美しいと思わせる。

  • 「君はどう老いるか」著者の場合

    彼は平凡なサラリーマンだった。アーリーリタイヤまでのサラリーマン人生30年で得たものは、マーケティング、事業運営、人材開発のスキルと知識だけだった。しかしその能力によって社内では大概の社員に敬意を払われる立場になっていた。

    しかしリタイヤ後、経営に苦んでいる地方企業のTVを飲みながら友人と見ていて、つい「こういう何も知らない会社にコンサルで入ったら、楽だな」と言ったところ友人から「でも肩書がないじゃない?」と言われ、愕然としたのである。

    まさにその通りだった。地位も権威も名刺も権力も、全て会社が与えてくれたものだった。MBAホルダーでも弁護士でも中小企業診断士でもない彼は会社を辞めてしまえば、ただの無名の初老の男だった。

    「自分は結局何者にもなれなかった」と痛烈に思った。それは当たり前のことなのに、彼の自我をズタズタにした。

    そんな時ドイツの精神医学者で、ナチスの強制収容所から奇跡の生還をしたフランクルの本をたまたま手に取った。

    そこにはこう書いてあった。

    「誰にも必ず使命があります。多くの人は気づきませんが、使命は気づいてくれるまでじっと待っています」。

    そこで自分の使命とは何だろうと考え、スキルの棚卸をした。すると、ものを表現することと、人材を生かすことはできると思った。

    これを使えば「自分の本の出し方が分からない人」や「採用試験のポイントが分からずに落ち続けている貧困のシングルマザー」を助けることができるかも知れない。

    もしかすると、今までの30年はそれをするための準備期間だったのではないか。

    そして彼は、出版支援と人材開発の会社を60歳で立ち上げた。

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2022年4月

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