投資効率のよい宣伝方法を開発したので、強気で出稿し売り上げ目標は大きくオーバーしたのに、わずかに予算もオーバーしてしまったら、上司にそのことばかり叱られた、という経験はありませんか?利益で考えれば十分目標オーバーでしょうから、納得いきませんよね。
あるいは市場を分析して確実に達成できる目標を立てたのに「夢がないなあ」と上司にいい顔をされなかった、という経験はありませんか?目標は達成するためにあるのに、無謀なレベルのものを立てても意味がありませんよね。
この上司に良い評価をもらえなかったことの理由は、どちらの場合も「相手の価値観」に目標や結果が合っていなかったからなのです。
つまり最初の場合は、宣伝を予算に合わせて投入していれば「素晴らしい実績だね」と評価されたでしょう。
これはその上司が予算を守る、ということを重視する価値観を持っていたからです。予算だけではなくこのような上司は、締切、正確さと言ったものに非常にこだわるはずです。
また2番目の場合は、本当に取り組む内容と一緒に、その企画が最大限うまく行った場合の成果や、企画の斬新さを強調して社会で評判になる、と言ったことまで触れていれば、上司は非常に気に入ってくれたでしょう。
これはその上司が「新しい」「夢がある」ことを重視する価値観を持っていたからです。それが現実化するかよりも、大きなビジョンを持っているかがその上司の最優先事項なのです。
このような、良い提案や実績を出して、承認してもらえる、評価してもらえると思っていても、その予測や期待が外れてしまい、がっかりするという経験は、誰もが1度は味わうことではないでしょうか?
これらはどれも「相手の価値観」に合わせて表現を変えたり、実効内容を調整しなかったことから発生する、コミュニケーションのすれ違いなのです。