中途採用市場での正社員採用は厳しい状況だ。なぜなら一般職は一般職として、正社員は正社員として、それぞれ別の理由で企業は減らしていく方向だからだ。
まず一般職は、補助業務であり、数字の照合や見積もりの作成や在庫の管理など単純作業をしている。しかしコンピュータが発達して来た現代において、ほとんどの一般職の業務はAIが代わってできるようになってきた。
つまり人間は不要なのである。
だから1日24時間働かせても365日休みがなくても、人間よりもはるかに正確に仕事をするAIに任せて、絶対に人間でなければならないという仕事だけ一般職にしてもらおうという方向である。
と言っても、たとえば受付にしても、秘書にしてもスケジュール管理と接遇なら十分にAI内蔵のロボットが代替できる。できないとしたら、突発的なトラブルがあった時に機転を利かせて問題を解決すること程度だ。
逆に言えば「機転が利く」ような知恵を持った人材しか、一般職としては不要ということになる。
一方正社員は正社員で、政府が労働者保護に力を入れたために企業にとっては非常に雇いにくい身分になっている。
なぜなら仕事が何かの都合で減ったら簡単にクビにできないし、賞与も必要だ。また相手が人間だということを尊重してマネジメントしなければならない。
従って、正社員は契約社員、派遣社員、パート、アルバイトと、簡単にクビが切れて人件費が少なくて済む人間にどんどん変更されているのである。
正社員で欲しいとのは唯一「他の会社に行かれたら困る」人材だけである。
つまり残れるのは、自分で工夫して仕事のレベルを上げる、会社の業績に貢献できる、などのような、AIにも、ただ指示されたことをする人間にもできない業務ができる人間だけである。
もしも自分にその能力がないと思ったら、とにかく若さという武器があるうちに将来有望な男性を見つけて結婚するのが最も確実な対策である。
とは言え、結婚はこちらの一方的な気持ちだけではなく、相手から選ばれなければならない。ましてや今や若い男性は結婚に対する興味を失っている。と言うことは有望な男性ほど女性の中では奪い合いなのである。それも「相手に選ばれるように」競争しなければならない。
そのためには、人間として、女性として魅力を高めなければならない。それはそれで、AIに負けないように頭を働かす以上に大変なことである。
一般職受難の時代、といわれるのは以上の理由があるからだ。結婚は相手の気持ち次第なのでなかなか対策が立てにくいが、正社員として「会社が手放したくない」と思うような一般職には努力次第でなれる。その例をいくつか紹介したい。